続・おかあさん猫(9)

最初に、おかあさん猫が私の目の前で放尿したときも

家出して物置の棚の上に居るのを見つけたときも

正直、涙が出た。

自分がもうちょっとおかあさん猫の気持を察してあげればよかったと。

おかあさん猫が今までとっても「いい子」でシッカリしてるので

大丈夫と思い込んでいた。そんな自分が浅はかだと思った。


だから、おかあさん猫が気のすむようにさせた。




それは

どのくらいの期間続いたんだっただろう。

憶えて無いけれど・・・きっとそう長くはなかったんだろうな。



ある日、おかあさん猫は、何事もなかったかのように家に入ってきた。

私も何事も無かったように、おかあさん猫を迎えた。

何事もなく、また日常が始まった。


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                無防備「おかあさん猫」



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                娘に遊ばれてる「おかあさん猫」



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                私に甘えてる「おかあさん猫」



でも・・

今までと変わったことが、ひとつだけ。

あれから、

おかあさん猫は、タロウと花子と仲良くなった。

おかあさん猫はタロウと花子を自分の子供のように守った。



タロウや花子が自分より身体が大きくなっても

おかあさん猫が年を取って、

身体が効かなくなって外へ出たくなくなっても

タロウと花子をリードで庭に出すと

どうしても気になって庭に出て、そばで見守った。

他の猫が来ると、身体を張ってタロウと花子を守った・・

自分よりはるかに強い猫を相手に。




おかあさん猫は

それから

天寿を全うするまで

うちの「おかあさん猫」を貫いた。 
                                  <完>



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by dansantokamisan | 2013-03-05 21:27 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(8)

ある日、おかあさん猫の無言の反抗が始まった。


いや、「ある日」だったのではなかったかも。

少しずつ少しずつ、ストレスが溜まっていたのを

私が気がつかなかっただけなのかもしれないし

それなりの小さなゴタゴタがあったけれど

私が忘れているのかもしれない。

憶えているのは


まずは


おかあさん猫が食事を拒否するようになったこと。


それから・・

粗相をするようになったこと。



おかあさん猫は、うちに来た時から、一度も粗相をしたことがなかった。

きっと昔、飼い主から躾けられていたのだろう。

ウチが用意した猫用のトイレでキチンと用を足し、後始末もキチンとしていた。

それが・・・粗相をするようになった。



ただ、その事を、今でもダンさんに話すのだけれど

ダンさんは憶えていない。

忘れている?・・・のではなく

もしかしたら、おかあさん猫の粗相は、

私といる時間・・昼間だけだったのかもしれない。



それも、「粗相」というには、あまりにも派手だった。

あるときは出窓の障子に向かい

あるときは、猫グッズなどを収納している押入れに向かって

あるときは、カーテンに向かって

それはそれは勢いよく、放尿するのだ。


しかも、私が見ている時だけ。

それも、私の顔をまっすぐ見て、最後まで一度も目を逸らさずに放尿するのだ。

そんな時に私は・・・というと

放尿が終わるまで「最後までしていいよ」と言いながら、じっと待って

そこを綺麗に掃除して

何度も同じ場所でする時はそこに猫砂を置いて・・

たまに、その猫砂で用を足すのを見たときには、それこそ、うんと褒めて。



放尿の次は「家出」だった。

外に出たまま、おかあさん猫が帰ってこないのだ。


心配で探し回ったら・・なんと、うちの外の物置の、一番高い棚の一番奥にいた。

「どうしたの~・・心配したよ」

物置の中で声を掛けたら棚の上から「にゃ~」と小さな声で答えてくれたが

降りてくる気配は無い。

無理に連れ帰っても逆効果だと

「好きなだけ居ていいけれど、ちゃんと帰って来てね」と言いながら

物置の棚の上に、寒くないようにクッションを置き

食事と水を運び、おかあさん猫の気持ちが和らぐのを待った。



その時の心境を、「回想シーン」として以前ブログに、こんな風に書いていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

その最中、私はどうしても叱る気になれなかった。

人間の子供だって、下の子が産まれると赤ちゃん返りする。

そんな時、むやみに叱っても意味無いでしょ。

「アナタが今まで通り大事よ。何も変わらないよ」っていう思い、伝えなきゃ。

むやみに叱ったって何も生まれない。

猫も同じだと思ったんだ。


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by dansantokamisan | 2013-03-04 22:06 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(7)



すっかり、話が逸れてしまった感があるけれど

やっと、おかあさん猫の話に戻る段落になった。



うちで飼うことになった子猫達は、あちらこちらで色々な洒落た名前で呼ばれ

それぞれ名付け親達は、自分の付けた名前を継いで欲しかったようだけれど

うちでは、そのどれをも採用せず

「タロウ」と「花子」にした。

そう、我が家の「タロウ」と「花子」の誕生だ。

(名前を聞いたときの、ママ友や、その子供たちは

「なんという平凡な名前を」「犬みたいな名前じゃん」という不満顔をして^m^

そして、その後も「マロン、元気?」「キャンディー、見に行くね」などと言ってたっけ(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて・・・おかあさん猫

前々回も書いたけれど

この騒動の間のおかあさん猫の反応を私は記憶していない。

きっとおかあさん猫は、表面的には静観する態度をとっていたのだと思う。

私たちはと言えば・・

他人の子にも、母親と間違うくらいに「母性愛」を丸出しにしていた猫だから

きっと、新しく来た子猫にも、「育ての親」ぶりを発揮するのではないかと思っていた。


でも、実際は・・

猫の感情は、そんな単純なものではなかったようだ。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


うちが子猫を引き取ることになって大喜びのKさんやママ友たちは

その後も、うちに子猫の様子を見にきたりして慌しい日々が続いた。



おかあさん猫は、

タロウと花子が来たからといって

一度も子猫達を虐めたり、威嚇したりしなかった。

でも・・・積極的に接することもしなかった。


おかあさん猫と子猫の初対面の時に、タロウは平気だったけれど

花子が小さな身体で、おかあさん猫を威嚇した。

おかあさん猫は、それに反撃することもない代わりに

決して子猫達と交わろうとしなかった。



慣れればそのうち仲良くなるよ。

喧嘩しないんだから大丈夫だよ。


それが大半の意見だった。

だけど、私はなんとなく、おかあさん猫の様子が気になっていた。



でも、きっとあの時の私は

来たばかりの小さな猫達の世話に追われていたと思う。

子供たちもダンさんも、小さな可愛い「新家族」に気をとられていたと思う。



そんな私たちを

おかあさん猫は、離れたところから、じっと見ながら

何を思っていたのだろう。



ある日、おかあさん猫の無言の反抗が始まった。 

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by dansantokamisan | 2013-03-03 07:30 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(6)

うちで預かった子猫二匹・・

愛着が沸いてしまったのは、当たり前。

だけど、その時の我が家の出した結論は

やっぱり、

「ウチでは無理だから、新しい里親を捜してもらう」こと。

~~~~~~
私の記憶。

この猫達を拾ったKさんと、電話で話している私。

傍には子猫二匹が遊んでいる。

ダンさんもいたから、休日か、夜か。

二日間の預かり期間が、もしかしたら過ぎていたかも。

そこの記憶なし。


Kさんが、電話の向こうで、飼い主がなかなか見つからないという。

「仕方ないよ。こうなったら、ペットショップにお願いするよ。

だいじょうぶ、きっと誰かがもらってくれるよ。」とKさん。

私もそうだね・・と言いながら

「ねえ、もしも飼い主が見つからなかったらどうなるの?」と、

恐る恐る聞いてみた。



Kさん

「う~~ん・・少しの間は置いててもらえるけれど、

いつまでもってワケにはねえ・・

そのあとは・・・」と

ものすごく歯切れが悪い。


えええ~!・・・・そんな・・・・でも・・・

歯切れの悪いワケを想像して・・絶句。



私がそのあと、

ダンさんにどういう話し方をしたか記憶に無い。

でも憶えているのは


ダンさんが、じゃれ合っている子猫を見ながら

「 仕方ないな・・うちで飼うか 」とつぶやいたこと。


そして

電話の向こうのKさんが大喜びで

「どっちを飼ってくれるの?」と言うので

恐る恐るダンさんに聞いたら

「・・・・片方だけってワケにはいかないだろ」と言ったこと。




こうして

この小さな猫達は我が家の一員となった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これを書きながら当時のことを懐かしく思い出している。

そして、

当時は判らなかったことで、後になって判った事がある。



Kさんは、この猫達をペットショップに連れて行き、

飼い主が見つからなかったら、その時にはかわいそうだけど云々・・

と、子猫の処分を示唆するようなことを言っていたけれど・・



あれは嘘だな。大嘘だな。



Kさんは、絶対に子猫を見放すようなことをするはずが無かった。

飼い主が見つかるまで奔走し続けたはずだ。


私は見事に嵌められたな(笑)



私もダンさんも、見事に嵌められて

それは我が家にとっては、結果的にとっても幸せで良かった事なのだけど・・

ちっとも幸せじゃなく、ちっとも良くなかったのが・・・

そう・・おかあさん猫だった。


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by dansantokamisan | 2013-03-02 00:08 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(5)

 「ねえ、カミさんとこで一日でも二日でもいいから預かってもらえない?」

Kさんの驚くべきボランティア精神と動物保護の実態を見せられて

さすがに「ダメ」とも言えず

結局一日だか二日だか忘れたけれど、

この二匹の猫を預かることになった私。


Kさんの家で、お茶を飲みながら

この二匹を保護したときのイキサツや

この子達のこれからの処遇などを聞かされた。


「カミさんとこでどちらか一匹でもいいから飼えない?」

と予想通りの質問。


でも、うちは無理だと思った。

ダンさんはみいとおかあさん猫の出現によって

猫に対する免疫はできてはいたけれど、それでも現在

大人猫(おかあさん猫)が一匹いるだけの生活に慣れてしまい

複数飼いの感覚が、あのときには持てなかった。


「そうだよね~・・うん、他にも当たってみる。

いざとなったら知り合いのペットショップにいくらか払って、

店頭に「もらってください」って書いて置いておけば

もらってくれる人がいるかもしれないし」


。。。。。。


我が家に預かった二匹の猫達

始めは緊張して二匹でくっ付いていたが、

そのうち元気に動き回って、そりゃもう可愛かった。

特に、ベージュのオス猫は、瞳も珍しい灰色で、犬みたいな感じの子だった。

アチコチに預けられて人慣れしたのか

とても人懐っこくて、今まで預けらたどの家でも人気者だったらしい。


もう一匹の雉トラのメス猫は、

ベージュに比べると神経質そうで大人しいが、

おかあさん猫が近づくと

小さな身体を丸めて「しゃ~っ!」と威嚇して気の強さを発揮していた。




あ・・・・これは「おかあさん猫」が主役の話だったっけ・・



おかあさん猫は、この「子猫騒動」の時にどうしていたんだろう

正直言うと、その時(子猫を預かった時)のおかあさん猫の記憶が殆ど無い・・

でも、今思うと、おかあさん猫は、

この「嫌な感じ」の成り行きを

息を潜めて、見ていたのだ。

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by dansantokamisan | 2013-03-01 00:01 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(4)

この猫達が「タロウ」「花子」であるのは、もう言わなくても判っていることだとは思うけれど

こうして書き始めてしまったからには、

この子達が我が家の新参者になるまでのイキサツも

ここで書いておこう。

おかあさん猫の話なのか、タロウ・花子の話なのか判らなくなりそうだけれど

ちゃんと書いてからおかあさん猫のところへ繋げていこうと思う。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



翌日、その猫達をTさんのところに返すから一緒に来ないかと、

ママ友から誘われて、着いていった。

Tさんの家は瀟洒な一戸建てで、

家の中に入ると、そこに毛足の長い美形の大きな猫がいて、

傍には5匹の生まれたばかりの子猫がいた。

でも、飼い猫・・ではなかった。

生まれたばかりの子猫ごと、箱に入れられて捨てられたいた猫だった。

(人間はなんとムゴイ・・・・)

それをTさんが保護したのだ。



その子猫達が育てやすくなるまで成長したら、里親を捜すという。

生まれたばかりの猫が5匹もいるので、当面の間

それより少し前に拾われた二匹の猫を

とりあえず、知人たちが順番に預かっていたらしい。


なぜ、私が誘われたか、嫌でも理解した。

「ねえ、カミさんとこで、一日でも二日でもいいから、預かってもらえない?」

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by dansantokamisan | 2013-02-28 07:53 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(3)

ソファの上には小さな愛くるしい二匹の子猫が居た。

「ショコラ」と「マロン」よ・・と紹介された。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「ショコラ」と「マロン」?可愛い名前だね~

可愛い子猫を見て、そういう私に

その家のママ友が


「うん、うちの子達がそう付けて呼んでいるだけ、だけどね」



奇妙なことをいう。


もう一人のママ友が


「うちの子達は、クッキーとキャンディーって呼んでるわよ」



ますます奇妙なことをいう。



この猫達、誰かから預かったんじゃないの?


「そうよ。

Tさんっていう友達から預かったの。カミさんはTさんを知らないよね?」


どうやらTさんは、ここにいるママ友2人の共通の友人のようだ。


それなら、この二匹の子猫はTさんの家の猫?と言うことになりますよね、普通は。


それがどうやら、そうでないらしい・・


聞く所によると

Tさんは捨て猫を保護して、新しい飼い主を捜すことを、ずっとやっているらしい。

この二匹の猫も、まさに「里親探し」の真っ最中の猫だったのだ。



「じゃ、この子達を貰う事にしたの?」と私が聞くと

「ううん、Tさんとこでちょっと事情があって一晩だけウチで預かってるの。

飼いたいけれど主人が絶対ダメだって・・」

もう一人のママ友も

「うちもちょっと、預かってみたんだけど、小鉄(そのママ友の飼い猫)が、

もう荒れちゃって荒れちゃってどうしようもないんで諦めた」


なるほど・・

そこで各家庭で、一時的に名前を付けて、それぞれに呼んでいたわけだ・・

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by dansantokamisan | 2013-02-26 19:31 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(2)

タロウと花子の話は

これもまた、改めて書くことになるだろうけれど

「みい」の話のように、ポ~ンと「後で」というワケには行かない。


タロウと花子の話から書いていかないと、

「続・おかあさん猫」の話に繋がらないからだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ある年の・・まだ春も浅い3月の頃だったと思う。

もっと言えば、みいが居なくなってから一年ほどが過ぎていた頃だと思う。

子供を通じて友人になった、今で言う「ママ友」から連絡があって

「うちに可愛い猫が居るから、見に来ない?今日だけ預かってるの」

と、誘いが掛かった。

早速娘をつれて、そのお宅に行くと

もう一人のママ友も来ていた。

そして、ソファの上には小さな愛くるしい二匹の子猫が居た。



「ショコラ」と「マロン」よ・・と紹介された。



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by dansantokamisan | 2013-02-25 11:02 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback

続・おかあさん猫(1)

「おかあさん猫の話」に一段落してから、少し間が空きましたが

今日は2月22日「猫の日」だそうです。

折角だから、あの続き

「続・おかあさん猫」の話を始めるのを

今日からとしましょう。


あの、おかあさん猫の、私にとっては忘れられない行動の数々を

全部は書くわけには行かないけれど

でも、どうしても残しておきたい足跡があるので、

それを中心に書き綴っていこうと思います。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初めて出会った時はメス猫だと思っていた・・

しかも我が家で飼うことになった子猫の母親だと思っていた猫が

実はとうの昔に去勢されたオス猫だったというのが、

「おかあさん猫」の話のストーリー

その

「オスながらも血のつながらない子猫に寄せる母性愛」の強さに

母親ではないと判ってからも

名前を、出会ったときのまま「おかあさん猫」とした第一章



それから、我が家では「みい」と「おかあさん猫」の親子としての幸せな時間が過ぎて・・

「みい」の話は、また別に書くつもりなので、ここでは詳しく書かないけれど

この「みい」はある日プッツリと私たちの前から姿を消してしまった・・



「みい」の面倒を見るために我が家に来たといっても

過言ではない「おかあさん猫」だったが

みいが居なくなってから、しばらくは探し回ったりしていたが、

そのうち諦めたのだろう

我が家を去ることもなく、

そのうち、我が家の「ひとりっこ」としての生活にもすっかり慣れ

のんびり気ままに平和に暮らしていた。

我が家でも、すっかり「おかあさん猫」の存在が不可欠になり・・

(「みい」がいなくなってからも

彼(?)の名前は「おかあさん猫」のままだった)

多分、おかあさん猫は生涯で一番至福の時を過ごしていたと思う。




そんな、ある日、おかあさん猫にとっては一大事・・

自分の存在意義の危機・・

災難の予兆ともいうべき事が起こった。


子猫が二匹、突然我が家にやってきた。



 「タロウ」と「花子」だ。 




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by dansantokamisan | 2013-02-22 09:24 | 私が出会った猫達(続・おかあさん猫の話) | Trackback